月別アーカイブ: 12月 2015

冬至(とうじ) 六甲山自然歳時記(第18回)

12月22日から1月4日まで、二十四節気では「冬至(とうじ)」です。 冬至の日は、1年で最も日が短く夜が長い日で、この日を境にだんだん昼が長くなります。気温もぐっと低くなり、これから寒さの本番がきます。 冬至の日には、ゆず湯に入り体を温めたり、「ん」のつくもの(ナンキン、レンコン、ニンジン、ギンナン、キンカンなど)を食べて栄養をとる習慣があります。例えばナンキン(カボチャ)は、昔は冬に食べられる野菜が少なかったので、ビタミンやカロチンを摂ることができ貴重だったためと言われています。 12月24日(木)午前10時、六甲山自然保護センターの気温は8度で曇り空です。記念碑台周辺には、歳末になり朝方雨模様であったためか、人影はまばらです。  この季節、六甲山でお気に入りの生き物は、ヤマガラ(スズメ目、シジュウカラ科)です。オス・メスとも同じ色で、頭上部とのどは黒色で、ほほはクリーム色、背と腹は赤茶色で、きれいな鳥です。 全長14㎝程1年を通してつがいで行動します。森の中に一定範囲のなわばりを持ち、2羽でその中を移動しながら、昆虫や木の実などのエサをとります。 貯食性質があり、秋に蓄えた木の実などを冬の糧とするため冬も移動せずにすごせます。なわばりの中にエナガなどの群れが来ると群れについて行動しますが、なわばりの外までついていくことはないそうです。 「ツーツーピー・ツツーピー」と鳴き、「ニィーニィー」と地鳴きします。六甲山周辺の雑木林では、1年中見られ木の穴などで繁殖し、巣箱もよく利用します。 昔は、縁日(えんにち)などでおみくじを引く芸をする鳥として知られていました。   (みみより話) 冬虫夏草(とうちゅうかそう)って何? 湿り気のある雑木林を歩いていると、アリやハチなどの虫が、茎のようなものにとまっている様子を見たことがありませんか。 よく見ると虫の体から「キノコ」が生えています。また、少し土を払いのけてみるとセミの幼虫からも「キノコ」が出ているのを見たこともあります。 これは、冬の間に菌が昆虫に寄生して、昆虫の体を栄養にしながらゆっくりと成長し、夏になると、菌はキノコの仲間になります。この不思議な形態から、「冬虫夏草」と名付けられました。 「冬虫夏草」には、たくさんの種類があり、日本では300種類ほどが確認されています。 また、中国の古代王朝では、健康維持に役立つ食材として宮廷料理などにも利用されたそうです。       

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ヤブコウジの赤い実

ガイドハウスの前庭の隅にひっそりとかわいい赤い実。 ヤブコウジ (藪柑子) ヤブコウジ科 ヤブコウジ属 学名: Ardisia japonica 葉は常緑。背丈10~30cmの小さいながらも木本。 常緑小低木ということになります。 万両、千両、百両(カラタチバナ)、 十両(ヤブコウジ)、一両(アリドウシ)といわれて、 お正月近くになるとお店に並ぶ、「○両」と呼ばれる縁起木です。 この小さな木は、北海道から九州まで広く分布していて、 林床で目にすることができます。 夏には葉の下に隠れるように、小さな白い清楚な花を開き、 実は晩秋から冬にかけて熟し、5mmほどの実をつけます。 なんとも艶やかな赤ですね。 下草の枯れ果てた林の中や、冬枯れの山道の際では、 この時期、その赤い実が人目をひきます。 それゆえ古代から注目されてきたのでしょうか。。。 葉の陰に隠れるように色づくので、万葉集では次のように歌われています。 ・・・あしひきの山橘の色に出でよ 語らひ継ぎて逢ふこともあらむ (春日王)・・・ 山橘(ヤブコウジの別名)の実の色のような恋心を隠さずに面に出しなさい、 そうすれば人に語られ噂になって、かえって逢うことができますよ、 。。。という意味でしょうか。 この時代の人々にとって恋はまさに秘め事であり表に出すことをは無いでしょうか。 まぁ なんて大胆な、そんな常識にとらわれない発想をする春日王。 恋歌に用いられるほどに美しい色合いの赤。 ヤブコウジの赤は隠しきれない恋の色。 ヤブコウジを山橘と名付ける意は、 お雛さまの節句飾りでもよく知られた「右近の橘、左近の紅梅」の2つの植物は、 日本で最も位の高い建物である、紫宸殿(現在の京都御所)の南庭に植えられています。 橘は葉下蔭に小さな実を輝かせ、その姿にヤブコウジが似ていることを重し、 ヤブコウジにその尊い橘の名が符されたことから、 万葉の往時の人々の山橘への観し方の高さをうかがい知ることが出来ますね。 冬も枯れない葉と美しい赤い実は、 「卯杖(うづえ)の飾り」(枕草子)、 「髪そぎの時の山菅(やますげ)に添ふる」(古今栄雅抄)、 「祝儀のかざり物」(貞丈雑記)などに古くは使われていました。 … 続きを読む

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大雪(たいせつ) 六甲山自然歳時記(第17回)

12月7日から12月21日まで、二十四節気では「大雪(たいせつ)」です。 大雪とは、寒さがしだいにきびしくなり、雪が降り積もる頃という意味です。 寒さのために木の葉が散り終えて、寒い朝には、池などに氷がはる場合があります。この先もまだまだ寒さが増していき、風邪がはやりますが、これから師走は行事が多いので、体調をくずさないように気をつけたいものです。 12月10日(木)午前10時、六甲山自然保護センターの気温は9度で曇り空です。記念碑台周辺には秋の登山シーズンも終わり、人影はまばらです。    この季節、六甲山の植物でお気に入りは、花の少ない初冬に開花するので目立つ、ウコギ科の『ヤツデ(八手)』です。        11月中頃より茎の先に白い球状の小花が咲きはじめ、花期は春まで長いです。名前の由来は、葉の先に、大きな手のひら状の切れ込みがあることから、ヤツデ(八手)になりました。別名は、天狗が持っている団扇のようで「テングノハウチワ」ともいわれます。 野山にも自生していますが、葉が末広がりで縁起(えんぎ)がよく、常緑樹で丈夫であることなどから、厄除けとして庭木にも多く植えられています。葉を観察すると、葉の切れ込み数は7や9のものが多いです。太陽の光を受けるようそれぞれの葉がずれて配置されています。ヤツデは、常緑低木で表六甲の山麓に広く見られます。                         (みみより話) ヒイラギ(柊)、年を経ると丸くなる?  木へんに春と書くと椿(ツバキ)、夏と書くと榎(エノキ)でそれぞれ季節を代表する木ですが、木へんに冬と書くと柊(ヒイラギ)です。ヒイラギは、モクセイ科の常緑樹で、まわりの木が落葉する11月から12月に、よい香りの白い花を咲かせる冬を代表する木です。 六甲山系に自生し、庭などにもよく植えられています。光沢のある葉は特徴的で、若い木には、葉に棘(とげ)のような鋭いぎざぎざがあり、この棘に触れるとヒリヒリと「ひいらぐ(痛む)」ことからこの名前がつきました。  葉の棘が鬼などを追い払うとされ、古くから魔よけとして門口や庭に植えられれ、節分の日にヒイラギの枝にイワシの頭をさしたものを門前にかける習慣もあります。 又、ヒイラギは、老木になると、葉の棘が少なくなり丸みをおびてきます。わたしたちも、同じように年をとるにつれ角がとれて丸くなりたいものです。         なお、クリスマスに飾るセイヨウヒイラギは、モチノキ科の植物で、同じ仲間ではありません。ぎざぎざのある葉が、ヒイラギに似ているためこの和名がつけられました。    

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この実、何の実?

来館者の方が、六甲山ガイドハウスの外壁に飾ってある リースにぶら下がっている実を見られて、 「大きな実ですね、何ですか?」と尋ねて来られました。 この実は、卵形で径約10cm。 リース飾り用にスプレーで色づけしていますが、緑色です。 この実は、手にとってみると大きく重量感があります。 赤いカラスウリの実より大きく、数倍の重さがあります。 未熟なカラスウリの実は縞模様があります。 実が大きいので、 オオカラスウリではないかとのご指摘もありますが、 オオカラスウリは、四国・九州・琉球、中国(本土・台湾)・ ベトナム・マレーシア・インドに分布し、 巻きひげは、3本に分かれて、 葉の表面に短い剛毛が密生し、後にいぼ状の隆起となる。 また、未熟なオオカラスウリの実は豹柄模様があります。 この実は11月中旬に見つけ、 ドライブウェイ沿いの立ち木に絡んでいたものです。 未熟なキカラスウリの実は模様がありません。 実はカラスウリよりも大きく、丸みを帯び、熟すと橙色になります。 雌雄異株で、種子は扁平な楕円形をしています。 この時期は、もう葉は枯れて残っていませんが、 11月に見つけた時は、葉は厚みがあり、無毛で光沢がありました。 また、巻きひげは、2本に分かれていました。 キカラスウリの熟す前の果実 だと同定いたしましたが、いかがでしょうか。。。 キカラスウリは根は、利尿、解熱・口渇などの目的で 漢方処方(生薬名・カロコン)に利用されました。 熟れた果肉はアカギレの薬に、根は、天花粉(テンカフン)は、 これらのカラスウリ属のデンプンを原料としたものです。 人家付近でよく見られるのは、 人々の暮らしに欠かせない植物で大切にされてきたからでしょうね。 先日ご紹介いたしました、六甲山の自然素材を使ったリースです。 リースの説明をガイドハウス内に掲示しておりますので、ご覧ください。 今日のお昼の気温は7℃ お天気は曇り 記念碑台 自然保護センターテラスからの眺望です。 早いもので、明日、12月7日は、二十四節気の大雪(たいせつ)です。 大雪とは、寒さがしだいにきびしくなり、雪が降り積もる頃という意味です。 記念碑台の兵庫県立六甲山自然保護センターは、 12月~3月末まで冬季閉館中ですが、 六甲山ガイドハウスは、冬の間も開いております。 … 続きを読む

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六甲山の自然素材を使ったリース

六甲山唯一の信号のある記念碑台交差点にあります、 六甲山ガイドハウス 12月になり、前栽の木々も葉を落とし少し、寂しい感じになってきましたが、 本日【クリスマスリース】が登場し華やかになりました。 このリースは、六甲山で採れた木の実などの自然素材を使っています。 (六甲山自然保護センター周辺での植栽も含みます) リースは、花や葉などでつくられた装飾用の輪。 クリスマスに飾られる「クリスマス・リース」がその代表ですね。 リースが輪というのは、「永遠に続く神の愛」 「新年の幸福を祈る飾り」等を表しているそうです。 本物(モミの木の葉)の生葉を使ったリースって素敵ですね。 クリスマスのリースが緑色なのは、常緑樹を使うことで「農作物の繁栄」、 赤いものは、「愛」、「太陽」、「キリストの流した血」、 金銀は、「富」 マツボックリは「収穫」の象徴、 ヒイラギ、ベルなどは「魔除け」という意味があるとされている。 日本でいえば、魔よけと豊作を願って飾る しめ縄 と似ています。 小さいリースは、ツルを輪にしたものをリースの土台にしています。 (クズ、サルトリイバラ、アオツヅラフジを利用しています。) 自然の素材を使ったリース、自然を生かす素晴らしさ・・・ そして自然素材のリサイクルを通して、 森への理解と手入れにつながりも感じてみてください。 今日のお昼の気温は5℃ 薄曇り 記念碑台 自然保護センターテラスからの眺望です。

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