雨水(うすい) 六甲山自然歳時記(第22回)

2月19日から3月5日まで、二十四節気では「雨水(うすい)」です。
雨水とは、降る雪が雨に変わる頃という意味で、昔は、農作業の準備をはじめる目安としていました。
この時期の雨は、地面の下で眠っていた植物の種を、芽を出す準備をさせ、さくらなど春に咲く花の開花を促す貴重な水となります。
2月18日(木)午前10時、六甲山自然保護センターの気温は2度で曇りですが、薄日が差しています。
自然観察路の六甲山ホテルコースは、昨夜降った雪が積もっています。

自然観察路 六甲山コースの雪の様子

この季節、六甲山でお気に入りの生き物は、ウソ(スズメ目、アトリ科)です。
ガイドハウス横の記念碑台へ上がる階段近くで10羽程の群れをよく見ます。
ウソは、スズメよりやや大きくふっくりとし、顔が黒く頬はバラ色の鳥です。全体に灰色で尾羽は黒く、腰が白い。嘴(くちばし)は黒くて太短く、先がわずかにかぎ状に曲がっています。太い嘴は、固い種子の殻をはぐのに適しています。

口笛のような声で鳴くウソ(gosukeさん撮影)

春から秋には北日本の亜高山帯針葉樹林に生息して、冬に越冬のため六甲山上にやってきます。落葉広葉樹の小さな果実やカエデなどの固い種子を食べ、春先には、数羽~十数羽の群れで、樹木の冬芽やサクラなどの花芽を食べます。
「フィー、フィー」という澄んだ口笛のような声で、鳴き交わす姿が見られます。
この鳴き声は人の口笛に似ていることから、口笛を吹くという意味の古語「うそ吹き」に由来して、「ウソ」という名がつけられました。
 
(みみより話) 真冬に咲くタンポポのふしぎ!

 野山や町中の公園などで、厳しい寒さの中でも鮮やかに黄色い花を咲かせているのはセイヨウタンポポです。
明治時代に食用にするために持ち込まれたものが、広がったそうです。
セイヨウタンポポは、単性生殖で受粉しなくとも種子ができるので、花はほぼ年中咲き、草原や道端などを中心に増えています。

真冬でも咲くセイヨウタンポポ

一方、昔からあるカンサイタンポポは、虫媒花で虫によって受粉されるので、春の虫がいる時しか花が咲かず農山村に多いです。
タンポポの冬越しは、地表にへばりつくように葉を広げた状態で、ロゼットといいますが、冬の弱い日光を一杯に受け、寒い風をしのぐには都合のよい姿です。
在来のカンサイタンポポとの両者の区別の違いは、セイヨウタンポポは花の下の総苞(そうほう)が下に反り返っているので区別することができます (図参照) 。

                

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