立秋(りっしゅう) 六甲山自然歳時記(第9回)

 8月7日(金)から8月22日(土)まで、二十四節気では「立秋(りっしゅう)」です。暦の上では秋がはじまりますが、連日連夜きびしい暑さが続きます。
 しかし、8月7日を過ぎると手紙のあいさつは、残暑という言葉を使うのがしきたりです。
 記念碑台では、たくさんのセミが一斉に鳴いています。高い木の上で「ジーーーーー」と震えるような連続的な声で鳴いているセミがいます。管理人さんに聞くと「エゾゼミ」で、標高の高い所にいる山地性のセミです。赤と黒と黄色の模様の美しい大型のセミで、スギやモミなどの針葉樹にとまって鳴いています。

エゾゼミ(写真は、大阪市立自然史博物館のHPから)

 
 また、朝や夕方には、「カナカナカナ」と優しくヒグラシが鳴いています。古来より美しい声で鳴くせみとして、文学などで表現されていますが、うなずけます。

 六甲山ガイドハウス周辺で、咲いている花でお気に入りは、ツリフネソウ科の「キツリフネ」です。帆かけ舟をぶら下げたような黄色の花が咲くユニークな花で、袋状の花弁の後ろの距は、ゆるく下向きに曲がっています。山上の道沿いに群生していて、実は熟すとちょっとした刺激ではじけるので、最近増えてきているとのことです。

キツリフネの帆かけ舟をぶらさげたような花

(みみより話) タンポポの茎「立つ」「倒れる」「起きる」運動 
 
 記念碑台では、野原一面タンポポの花が咲いていましたが、今花は綿毛になり、風にゆれる綿毛がとてもきれいです。今回は、「タンポポの茎の不思議」についての話題です。タンポポの茎は、他の植物には見られない「立つ」「倒れる」「起きる」の運動をします。何のためにこのような運動をするのでしょうか。

タンポポの花と綿毛

 タンポポの花は、「舌状花」(ぜつじょうか)と呼ばれる100個ほどの小さな花の集まりで、その一つ一つが咲き終わると、綿毛のついた実になります。咲き続けている間、花の茎はまっすぐ上に立ったままですが、咲き終わると茎を横に倒して後に咲く花に場所をゆずります。こうしてタンポポの花は、次々と咲くことができます。
 倒れた茎は、地面から熱を受け、その熱を利用して実を熟させます。それぞれの花が実(種)になるころには、茎を伸ばして起き上がります。そして、綿毛のついた実をより高い位置から風に乗せて遠くへ飛ばすことができるのです。

タンポポの茎の3つの運動

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