春告げ花

3月も半ばを過ぎました。
前日は気温が下がり小雪の舞った六甲山上、
まだ、日陰にはところどころ雪が残っていますが、
ゆっくりと春がやってくる六甲山上も
今日は、穏やかな陽気に誘われ、気持ちの良い日となりました。
冬枯れだった山も少しづつ芽吹きの季節到来です。

六甲山で、春を告げる花は、いろいろとありますが、
春の木といえば、漢字で木偏に春と書くツバキ(椿)。
ツバキは日本原産の常緑樹で、自生種の標準和名はヤブツバキです。
園芸種のツバキの原種で、たくさんの品種の元になっています。
花が少なく、何となく物寂しい雰囲気でしたが、
六甲ケーブル沿線、表六甲ドライブウェイ沿いでは、
ヤブツバキが見頃を迎え、ほんのりと華やかさを感じられるようになりました。
光沢ある葉の濃緑色と花弁の鮮やかな朱色の対比が美しく、
また花の作りや他の生きものとの関係性など、
生態的にも観察していて興味が尽きない樹木です。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろんなところで見かけ、六甲山に分布する照葉樹の代表です。
六甲山には、白花のヤブツバキもあるそうです。
寒い頃からぽつりぽつりと咲き始めていて、
次から次と花が咲いて花期が長く、山の春を彩ります。
山道を歩いていて赤い花が落ちているのに気付いて上を見上げると、
つやつやした緑のすき間から赤い花がぽっと、灯がともったように見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲はな 巨勢の春野を(坂門人足)

椿は古事記にも登場し、古くから神聖な樹木として扱われていたようです。
万葉集には椿を織り込んだ歌が9首あります。

花を観賞するだけでも、じっくり観察しても楽しいヤブツバキ。
まだ春浅い六甲山ですが、赤い花はほっこりと暖かいものを感じます。
長く咲いているので、散策の楽しみの一つにしてみてはいかがでしょう。

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