小寒(しょうかん) 六甲山自然歳時記(第19回)

1月5日から1月19日まで、二十四節気では「小寒(しょうかん)」です。
小寒とは、寒さがいよいよ厳しくなりはじめる頃という意味です。
この日から約1ヶ月後の節分までを「寒の内」と言い、寒さが最も厳しいころです。
この時期の水は「寒の水」と呼ばれ、昔から暮らしに利用され、雑菌が繁殖しないために製品の長期保存が可能で、味噌・日本酒・醤油などの「寒仕込み」を生みだしました。
1月7日(木)午前10時、六甲山自然保護センターの気温は2度で曇り空です。
昨日までの年末年始はまるで春の陽気で、記念碑台周辺のアセビ(ツツジ科)の一部が、スズラン状の白い花を咲かせています。

はや!アセビの花が開花、暖冬の影響?

六甲山の植物に詳しい人に尋ねると、六甲山上で1月に咲いたのは見たことないとのことで、暖冬の影響が出ているようです。              
この季節、六甲山の植物でお気に入りは、冬の殺風景な林の中で、小さいサクランボのような赤い実をつけているモチノキ科の『ソヨゴ(冬青)』です。
名の由来は、硬い葉同士が風に吹かれて「そよそよ」と音をたてることから「ソヨゴ」になりました。

ソヨゴ 赤い実と緑の葉が目立つ

ソヨゴは、常緑小高木の雌雄異株で、樹皮は灰褐色でなめらかです。晩秋から冬に、木いっぱいにぶら下がっている赤い実がかわいく、葉の鮮やかな緑色との対比が目立ちます。花は、6月ごろ白い小さな花を葉腋につけます。
ソヨゴは、六甲山系では、中腹から山上まで全域で見られます。 
 
(みみより話)春の七草と七草粥
正月7日には、春の七草を材料に七草粥を食べる行事があります。
この行事は、日本には14世紀の室町時代に中国から伝わり、1月7日に食べると、1年中病気をしない(無病息災)といわれます。
昔は、冬の間、新鮮な野菜が少なく、漬物や干物等を副食としていましたが、正月料理で疲れた胃を休め、又、新鮮でビタミンの多い身近な7つの野草を入れた軟らかい粥を食べるようになりました。
春の七草は、その当時の食用や薬効を中心に選ばれたもので、「せり・なずな、ごぎょう・はこべら・ほとけのざ、すずな・すずしろ これぞ七草」の歌によってこの7種類に決まったそうです。

春の七草のイラスト

しかし、当時歌に詠まれた名前と、現在の植物名とには多少ずれがあります。「せり」「なずな」「はこべ」は現在と同じ名前ですが、すずな」はカブ、「すずしろ」はダイコンで、「ごぎょう」はハハコグサ、「ほとけのざ」は、キク科のコオニタビラコです。最近では、春の七草を採取できるような場所が少なくなり、スーパーで七草粥セットが売られ、レストランで季節限定メニューとして出しているところもあります。
しかし、野生の物は、栽培品と比較にならないほど香りが強く美味しいです。      

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