寒露(かんろ) 六甲山自然歳時記(第13回)

10月8日から10月22日まで、二十四節気では「寒露(かんろ)」です。
寒露とは、冷たい露(つゆ)が降りる頃という意味です。いよいよ秋本番で、秋晴れのすがすがしい空に、ひんやりと澄みきった空気の日が多くなります。

10月7日午前10時六甲山自然保護センターの気温は16度でひんやりとしています。
センターテラスからの眺望は、大阪湾の向こうに関西空港や紀淡海峡の友ヶ島などもよく見えています。

自然保護センターから三宮方面の眺望


また、六甲山では、山上の方から、落葉樹の木の葉がぽつりぽつりと色づきはじめました。                   
この季節、六甲山上周辺で咲いている花でお気に入りは、『ヒヨドリバナ』で、ヒヨドリが、人里に下りてきて鳴く頃に花が咲くのが名前の由来です。
8月~10月に茎の上部で枝分かれした先に頭花を多数つけ、花の色は普通白色ですがまれに赤みがかかったものもあります。
高さ1~1.5m、葉は対生の多年草で、山麓から山上にかけての日当たりのよい草地に生えています。          
また、ヒヨドリバナは、『渡りのチョウ』といわれる「アサギマダラダ」のお気に入りの花です。10月7日センター近くの草原では、ヒヨドリバナの蜜を求めて、20頭程が乱舞していてその美しさに感動しました。

ヒヨドリバナの吸蜜をするアサギマダラ

なお、谷筋や沢辺には、茎が枝分かれしない淡紫色の花のサワヒヨドリが見られます。
 
(みみより話) 渡りをするチョウ「アサギマダラ」
六甲山は、『渡りのチョウ』といわれるアサギマダラの中継基地で、今の時期に、明るい草原などを,翅あまり動かさずにヒラリヒラリと優雅に飛ぶ様子がよく見られます。
アサギマダラ(タテハチョウ科)は、羽の大きさは10㎝程で、黒と褐色のまだら模様で、鱗粉(りんぷん)のない部分が浅葱(あさぎ)色をしているのが名の由来です。

2,000㎞もの渡りをするアサギマダラ

 アサギマダラを有名にしているのは、その渡りの凄さです。春から夏にかけて本州の長野県などの高度1000m以上の涼しい高原地帯を繁殖地とし、気温の低下とともに適温の吸蜜場所を求めて南方へ移動を開始します。
沖縄県や台湾まで、海を渡って2000㎞以上も大移動します。逆に、冬の間は暖かい南の島で過ごし、繁殖した世代の蝶が、春から初夏にかけて南から北上し、本州などの高原地帯に戻るという生活のサイクルをきちんと守っています。
このように、季節により長距離移動(渡り)をする日本で唯一の蝶です。

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