夏至(げし) 六甲山自然歳時記(第6回)

6月22日から、二十四節気では「夏至(げし)」です。夏至とは、1年中で昼の時間が最も長くなり、夜が最も短い日ですが、これは、太陽が黄道上最も北にある夏至点を通過する日です。
梅雨の最中で曇りや雨の日が多く、昼間の長さをなかなか実感できません。
この時期、野山の草木は青々として美しく、六甲山ではアジサイの花が鮮やかに咲いています。六甲山地は花崗岩からなる酸性土壌が多いため、花は鮮やかな青色になる特徴があります。

装飾花が特徴のヤマアジサイ

六甲山ガイドハウスの横には、青色の両生花(完全な雄しべと雌しべを持ち、花序やガクが小さい)を取り巻くようにつけたヤマアジサイが咲いています。花は、初めは薄紫色で、次第に赤紫色に変わるものが多いようです。
また、自然観察路 六甲山ホテルコースでは、道ばたに水色の透き通るような小花を枝先に多数つけているコアジサイが咲いています。
 装飾花(雄しべと雌しべが退化し、花序の外周部分にあり視覚的にアピール)をつけず両生花のみで、芳香を放っています。

芳香を放つコアジサイ

ガイドハウス前に咲いて、特に見逃せないのが「シチダンカ」です。ヤマアジサイの八重咲き種で、星形に重なった装飾花だけが残る、清楚で美しい花です。
「シチダンカ」は、江戸時代末期に日本を訪れたオランダ人のシーボルトが採集し、標本を持ち帰り「日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)」に紹介して以来、発見されず「幻のアジサイ」と呼ばれていました。1959年に、六甲山小学校の職員が六甲ケーブルの沿線で発見して、その後挿し木により増やされ、「六甲山の名花」として、各地で栽培されています。

「幻のアジサイ」のシチダンカ

(みみより話) モリアオガエルは、なぜ水上の木の枝に産卵するの? 

六甲山上の記念碑台から10分くらい歩くと、雑木林に囲まれた「二つ池」があります。コロロ、コロロ、コココ・・・と鳴き声が聞えていますが、これは、モリアオガエル(兵庫県で絶滅が危ぶまれレッドデータブックBランクに指定)です。

モリアオガエルの成体(撮影は県立三木山森林公園)

日本の固有種で、体長は雌で70mm前後と大柄で、池の上の樹木に作った泡の塊に卵を生みつけた様子を観察することができます。
モリアオガエルは、なぜ、水上の木の枝に産卵するのでしょう? 

モリアオガエルの卵塊(撮影は二つ池)

これは、敵から卵を守るためと考えられています。必ず、池などの水上に張りだした枝に産卵し、卵塊は、白い泡につつまれ、この泡が卵を乾燥から守ります。この枝についた泡は、動物には卵には見えず、木に咲いた花のように見え襲われにくいです。ふ化すると、オタマジャクシは。泡から下の水に落ちて、そこで暮らします。
このように、とても巧みな生き方をしているのです。

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